道路全国連

道路公害に反対する住民運動団体の全国的組織である「道路公害反対運動全国連絡会」(道路全国連)は、「道路公害をなくし、道路文化を創造しよう」をスローガンに1975(昭和50)年、名古屋で発足しました。現在、首都圏、愛知、京都、大阪、奈良、兵庫、広島、諌早などの住民運動団体が結集しています。

住民運動の成果

住宅地の真ん中を通る高速道路の建設反対に立ち上がった常磐道沿線住民は、10年のたたかいで、道路を半地下構造の蓋かけにさせ、道路の上を緑の公園に変えました。以後、関越道清瀬、第二京阪、名古屋環状2号、東京外環大泉などで道路の蓋かけを実現させ、中央環状新宿線では地下方式に変更させています。

道路沿道に公害測定局の設置を実現させたのは、長崎県諌早バイパスの住民運動でした。それ以降、東京放射36号線、東京外環大泉、常磐道流山、名古屋環状2号線、国道42号線、中央道高井戸地区、第二京阪などでも、同様に実現させることができました。

東京湾横断道路のアクセス道路が川崎の市街地を縦断、住民は道路の半分を地下化させ、喚気塔には脱硝装置の設置を約束させ、第二期計画も留保させました。計画や構造の変更、凍結を実現させた路線は、第二京阪、名古屋環状2号線、東京環状8号練馬・板橋、田無2・2・4号線、中央環状新宿線駒場、東京外環、国道254号志木、常磐道流山などがあります。

全国各地で裁判闘争

西名阪香芝高架橋では初めて低周波空気振動公害訴訟に取り組み、勝利和解しました。その後、各地の高架高速道で振動対策がとられようになりました。裁判をたたかってきたところは、国道43号線、西名阪、田無2・2・4号線、西東京3・2・6号線、圏央道あきる野・高尾・横浜環状・牛久、中央環状新宿線、広島国道2号線などがあります。

その中でも、1999(平成7)年の国道43号線・最高裁判決は、道路公害による周辺住民の生活妨害(騒音被害が中心)について、道路の設置管理者の損害賠償責任を認めた最高裁の初の判断であり、画期的な判決として評価されています。また、圏央道あきる野では、高裁で逆転されたものの事業認定取消を認めるという画期的な一審判決を勝ち取っています。

30年以上も続く道路反対運動

東京外環の都内部分は、外環道路反対連盟の強力な運動で30年間凍結させてきましたが、凍結解除のために国が提案したのがパブリック・インボルブメントによる住民参加型の協議方式でした。2001(平成13)年以来協議は続いていますが、合意には達していません。東京外環は、市川市でも30年以上もの間、反対運動が繰り広げられ、黒松の似合う静かな町並みを守ろうと東京湾の三番瀬を保全する運動と連帯しながら運動が進められています。

くるま優先から人間優先の道路へ

道路全国連の目指す運動のスローガンは、「車優先から人間優先の道路へ」です。道路全国連は全国公害被害者総行動実行委員会の一員としての自覚を胸に、これまでの運動の経験や成果を踏まえつつ、新たな公害を発生させる道路建設を止めさせる運動へと発展させるために奮闘しています。